アプリ開発の第一歩|フレームワーク・ライブラリ・プラグインの違いと選び方をやさしく解説

アプリ開発を始めると、必ず出てくる言葉があります。
フレームワークライブラリプラグイン

どれも「便利な仕組み」ですが、どう違うのか? いつ使えばいいのか?
初心者のうちは特に迷いやすいポイントです。

「なぜ自分で全部作らないのか?」という疑問にも答えながら、
アプリ開発の全体像を整理していきましょう。

目次

なぜ全部自分で作らないのか?

開発現場での現実

アプリ開発の世界では、よほど特別な理由がない限り、
土台や機能の多くを「すでにあるもの」を使って作ります。

なぜ自作しないのか?

理由内容
時間がかかりすぎる1からすべて作るのは非現実的です。完成まで何ヶ月もかかることも。
品質が安定しない自作だとバグが出やすく、セキュリティも弱くなりがち。
メンテナンスが大変自分が作ったコードは一生自分で面倒を見る必要があります。
再利用できない他のプロジェクトで使い回すのが難しい。

パン屋が毎回小麦の栽培から始めないのと同じです。

だからこそ、プロは“道具”を使いこなすのです。

開発の流れにそって理解しよう

ステップ1:フレームワークを選ぶ(=家の設計図と骨組み)

例:Next.js, Vue.js, Django, Flutter

  • ページ構成や画面遷移、データの流れなど「全体の枠組み」が用意されている
  • 決まったルールの中で開発を進める
  • 主導権はフレームワーク側にある

開発の最初に選ぶ。土台そのもの。

ステップ2:ライブラリを追加(=電動ドライバーを取り出す)

例:Lodash, Axios, Chart.js, date-fns

  • 必要なときだけ読み込んで使う「便利道具」
  • アプリ全体に影響を与えない
  • 主導権は開発者側にある

あくまで“部分的な処理”を助けるだけ。

ステップ3:プラグインを導入(=あとから足す拡張パーツ)

例:next-pwa, WordPress SEOプラグイン, VSCode拡張

  • 元の仕組みに機能を「あとから追加」できる
  • インストールするだけで動作することも多い
  • 多くはホスト側(アプリやサービス)に依存

拡張したいときに、差し込んで使う。

実例で理解する:日記アプリを作るなら?

工程選ぶ道具理由
土台を決めるNext.js(フレームワーク)ページやAPIの構造が整う
データを整形するdate-fns(ライブラリ)日付をフォーマットできる
オフライン対応させたいnext-pwa(プラグイン)PWA対応を自動で行ってくれる

用語のちがいをまとめて比較

役割・主導権・使い方の違い

用語主な役割主導権使い方
フレームワークアプリ全体の土台フレームワーク側最初に選んで、そのルールに従う
ライブラリ特定の便利な関数・機能開発者必要なときに呼び出して使う
プラグイン機能の後付けパーツプラグイン or ホストインストールして拡張する

ライブラリとプラグインの違いをもう少し詳しく

比較項目ライブラリプラグイン
呼び出す側開発者が自分で使うアプリやホストが自動的に呼ぶ
導入方法コードにimportして使うインストール後、自動で反映されることもある
使用目的特定の処理・計算を行うアプリ自体の機能を拡張する
たとえ話工具箱から取り出す道具家に常設する追加パーツ
Axios、Lodash、Chart.jsWordPress SEOプラグイン、next-pwa、VSCode拡張

ライブラリは「使いたいときだけ呼び出す便利道具」。
プラグインは「元のアプリにあとから差し込んで拡張する追加装置」。

まとめ:道具を使いこなすのが現代の開発者

現代のアプリ開発では「全部自分で作れる」ことよりも、
「何を使ってどう組み合わせるか」が重要です。

プログラミングは、道具を組み合わせて目的を叶える技術です。

よくある目的と選ぶべき構成

目的フレームワークよく使うライブラリ代表的なプラグイン
WebアプリNext.jsAxios, date-fnsnext-pwa, ESLint拡張
スマホアプリFlutterprovider, httpimage_picker, intl
サイト制作WordPressContact Form 7, SEOプラグイン

これで、「いつ、どのタイミングで、なぜ、何を使うのか」が見えるようになったはずです。

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