【音楽生成AI】Suno完全ガイド|使い方・料金・著作権・機能まで徹底解説

Sunoは、テキストからボーカル入りの音楽を生成できるAI音楽制作ツールです。入力された歌詞・プロンプト・スタイル指定に応じて、数十秒で高品質な楽曲を自動生成します。Webアプリを中心に提供され、音楽制作の初心者からプロまで幅広く活用されています。

開発元はアメリカ・マサチューセッツ州ケンブリッジのSuno Inc.で、2023年に初公開。2025年6月時点ではバージョン4.5がリリースされており、ジャンル混合・長尺生成・詳細編集など機能が飛躍的に進化しています。

ちなみに私も大ファンです。
暇さえあれば作ってます。

目次

料金プランと機能の違い

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プラン月額曲数上限商用利用特記事項
Free$050クレジット/日×(個人利用のみ)リンク共有で他人に再利用される可能性あり
Pro$102500クレジット/月△(一部商用可)歌詞やスタイルの再利用が可能。中規模商用利用対応
Premier$30無制限○(商用可)SpotifyやYouTube配信、ライセンス販売も可能
  • 1曲あたり約5〜10クレジットを消費。
  • 曲の長さや編集機能(Extend・Crop・Remaster)によって変動。
  • 支払いはStripe経由。キャンセルは更新7日前まで。
  • 年額だと20%OFF。
  • 足らなければ追加でクレジット購入できる
    4ドル:500クレジット

対応プラットフォーム

  • Webブラウザ
  • Microsoft Copilot 統合プラグイン
  • Androidアプリ(公開中)
  • iOSアプリ(2025年夏公開予定)

Suno AIには2つの作曲モードがあり、それぞれでプロンプトの書き方が異なります。
まずは「シンプルモード」、次に「カスタムモード」の順で、それぞれの特徴と入力方法を解説します。

Simpleモードの使い方

Describ your songのところ自分の好みを書くだけでOKです。
その下のInspirationでは自分が思う曲のイメージをタグ付けしていきましょう。
曲の方向性が決まります。

ReMiとMagic Prompt

左上の歯車マークから自動化し生成のモデルを選ぶことができます。

  • ReMi:プロンプト内容をもとに歌詞を自動生成
  • Magic Prompt:キーワードだけで良質なプロンプトを自動補完

基本の使い方(Customモード)

設定項目説明
Lyrics(歌詞)・最大3,000文字まで入力可能・詳細な歌詞を直接指定できる
Style of Music(音楽スタイル)・最大200文字まで入力可能・ジャンルや雰囲気(例:EDM / ローファイ / 切ない など)を指定
Persona(ペルソナ)・歌手の性格や声の特徴(例:儚げ・情熱的・機械的など)を設定できる
Title(タイトル)・楽曲タイトルを自由に設定できる
  1. [Custom] モードを選択
  2. “Lyrics” 欄に歌詞を入力
  3. “Style Description” にジャンルを入力(例:”80s rock, female vocal, edm”)
  4. Instrumentalオン/オフ の形式を選ぶ→オンだと歌なしになります
  5. [Generate] をクリックして曲を生成

歌詞のイメージ
タグ付けおすすめです。

【Intro】
はるかぜが街を抜けて
君の声が遠く霞んだ
手を伸ばしても届かない
桜が舞って消えていく

【Verse 1】
昨日のことみたいに
思い出がそっと揺れる
止まったままの時計が
君を待っているみたいだ

【Pre-Chorus】
春の匂いがした
あの日のままで
名前を呼べば
どこかで答えてくれるかな

【Chorus】
花びらが踊るように
季節だけが巡っていく
どこにもいない君のこと
ずっと探してしまうよ

プロンプトはChatGptに自分の曲のイメージを伝えて作ってもらってもいいですし、ボタンでイメージのものを選んでいくでもいいです。
他の人が作った曲のプロンプトをそのままとってくるでもいい感じになりますよ。
※歌詞は著作権に注意。

構成タグ 一覧表

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セクション名日本語訳説明
[Intro]イントロ楽曲の導入部。雰囲気やキー、リズムを提示する
[Verse]Aメロ話の展開や情景描写。歌詞が回ごとに異なる
[Pre-Chorus]Bメロサビに向けて盛り上げるつなぎの部分
[Chorus]サビ楽曲の主題。最も感情的でキャッチーな繰り返しパート
[Post-Chorus]サビ後サビの後にくる余韻的な部分、Hookが入ることも
[Bridge]Cメロ曲の中盤で展開を変える部分。コード進行やメロディが変化
[Hook]フック覚えやすい短いフレーズ。ラップではChorus的役割
[Solo]ソロギターなどの楽器ソロ演奏パート
[Melodic Interlude]間奏(旋律)歌詞のないメロディ中心の間奏
[Break]ブレイク楽曲が一時停止、またはビートが抜けるパート
[Percussion Break]パーカッションブレイク打楽器のみの間奏またはブレイク
[Call and Response]コール&レスポンス呼びかけと返答が交互に行われる歌唱形式
[Shout]シャウト叫ぶようなボーカルや掛け声
[Refrain]リフレイン繰り返しの句やフレーズ。Chorusとは別物
[Drop]ドロップEDMなどで盛り上がる瞬間。サウンドが爆発する
[Final Chorus]落ちサビ/大サビ曲のラストの強化されたサビ
[Final Hook]最後のフック締めの印象的なHook。ラップ・EDMに多い
[Outro]アウトロ曲の締めくくり、余韻を持たせて終わる
[Big Finish]大団円/クライマックス盛大なエンディング、オーケストラや転調で終わることも
[Fade Out]フェードアウト音量を徐々に下げながら終わる
[Fade to End]フェードして終了最後に向けて徐々に音が消えていく
[End]終了マーク完全に音が止まり、曲が終わる明示的なタイミング

ジャンル別おすすめ構成例

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GenreStructure Template
RapIntro → Verse → Pre-Hook → Hook → Verse → Bridge → Final Hook → Outro
PopIntro → Verse → Pre-Chorus → Chorus → Verse → Pre-Chorus → Chorus → Bridge → Final Chorus → Outro
BalladIntro → Verse → Chorus → Verse → Chorus → Bridge → Final Chorus → Outro
EDMIntro → Verse → Build-up → Drop → Verse → Build-up → Drop → Final Hook or Final Chorus → Outro

拡張:セクション補助タグ・演出用タグ一覧

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タグ名用途・意味備考
[Vocal Chop]ボーカルの短いフレーズや単語をカットしてビート的に配置EDM・Future Bass・Lo-fiなどで使用
曲にのせて単語を自由に使ってくれる
[Vocal Sample]歌詞のないボイス素材。コーラスや掛け声的に使われるFX的にも使用される
[Build-up]Drop前の盛り上げ部分。音が徐々に詰まり緊張感を増すDropの直前に配置。EDM定番
[FX Transition]効果音による場面転換(リバース、ライザーなど)IntroやDrop前に挿入されることが多い
[Beat Drop]ビートが完全に抜ける瞬間の静けさ(Breakdownの中など)感情や構造に緩急をつけるための技法

Advanced Options(詳細設定)

  • Style Influence:スタイル指定が生成にどれだけ影響するか(0〜100%)
  • Weirdness:創造性/実験性の強さ(高いと奇抜に)
    ちなみに高レベルにすると奇抜とかいう次元じゃないぐらい奇抜です。もはや怖いです。
  • Exclude Styles:除外したいジャンルを指定(例:trap, metal)
  • Model:v3 / v4 / v4.5 を選択(通常は最新推奨)

編集機能(Pro以上)

  • Extend:末尾から自然に続きを生成(最大8分)
  • Crop:先頭・末尾をカット(ショート動画用など)
  • Replace Section:特定のVerseやChorusだけを差し替え
  • Remaster:音質とバランスを自動調整

再生成と変化:Reuse Prompt

  • 同じ構成・歌詞を保持したままボーカル・楽器を変更
  • シリーズ楽曲やバージョン違いを制作可能

Persona(キャラクター設定)

  • 自作・他作の曲から「Persona(声の個性)」を保存し、別曲で再利用可能
  • Emo Girl、Crooner、Cyber Divaなどジャンル別の声を保持
  • 作成後はライブラリから適用可能

著作権と商用利用ルール

所有権

  • Freeプラン:非商用・個人利用限定(Sunoへの帰属明示が必要)
  • Pro / Premier:出力物の所有権をユーザーへ譲渡(ただし唯一性は保証されない)

歌詞への著作権

歌詞は著作権の対象となります。
他の人が書いた歌詞をそのまま使うことはやめましょう。

商用範囲

  • Pro:YouTube収益化/個人サイト使用可(大規模商用はPremier)
  • Premier:Spotify, Apple Music等での配信、広告、番組利用可
  • Remix機能による生成物は「共同所有」になり、商用利用不可

公開とリンク共有

  • Link-only設定でもURLを共有すれば誰でも再利用可能
  • 公開楽曲はReUse Promptで他人が再生成できる(商用含む)

利用規約・ガイドライン上の禁止事項

以下は禁止されており、違反するとアカウント停止または訴訟対象となります:

  • 他人の著作物・音声・商標を使った学習/生成
  • 差別・暴力・ヘイト・違法薬物・虚偽情報の生成
  • Sunoの技術を模倣した競合サービスの開発
  • 他人になりすます行為、スパム的な投稿
  • 無許可の法人利用/VPNなどによるアクセス偽装
  • プロンプトにアーティスト名や曲名を入れ込むことはガイドライン違反になる場合があります

紛争と法的合意

  • Sunoとのトラブルは仲裁(Arbitration)により解決されます
  • 集団訴訟(クラスアクション)は契約上明確に禁止されています
  • 有料プランの返金は基本不可(Suno側に責任がある場合のみ日割り返金)

技術的な仕組みと構成

モデル構造

  • Bark:音声(歌声)の生成に用いられる音声モデル。声色や抑揚の自然さを再現。
  • Chirp:楽器音・伴奏・リズムパターンを生成するバックグラウンドモデル。
  • これらを統合し、歌詞・歌声・スタイル・演奏のすべてを1ステップで生成可能。

アルゴリズムと技術要素

  • Transformer系ネットワーク:歌詞や音の流れ、リズム構成の長期依存関係を保持
  • VAE/WaveNet技術:波形生成の滑らかさと音質を向上
  • ステム分離:ボーカル・ドラム・コードなど最大12トラックの分離編集に対応(v4.5〜)
  • Prompt-to-Music統合型拡張:ReMiやMagic Promptで自然言語から複数モデルへ信号を分配

TikTok・YouTube等での活用実例

  • TikTokではSuno楽曲をBGMに用いた動画が多数バイラル化
  • YouTubeではEDテーマや紹介動画、Vlog BGMとして使用されている事例多数
  • Instagram ReelやShortsでも、自動作曲→Remaster→Cropまでを1つの流れで編集して活用するユーザーが増加中
  • SoundCloud、Bandcamp、AudiusなどでSuno生成曲を配信する動きも広がりつつある

その他の注意点・補足情報

エクスポート形式とファイル取得

  • 生成した楽曲はMP3、MP4形式で即ダウンロード可能。
  • Pro以上のプランではWAV形式での保存にも対応(WAVの方が高音質です)
  • ファイルは生成後に “Download” ボタンから取得。

日本語・多言語の対応状況

  • 入力言語は基本的に英語推奨。
  • 日本語歌詞やプロンプトでも生成可能だが、意味解釈の誤り・発音の違和感が生じやすい。
  • 他言語は未保証・実験的段階であり、商用利用時には英語を推奨。

モバイル限定機能

  • モバイルアプリ(Android / iOS)では録音から生成する「Audio Input」機能が利用可能。
  • 直接歌う・喋る・演奏して、その音からスタイルや歌詞をAIが補完。
  • 録音データは即座にアップロード・反映される。

年齢制限とアカウント管理

  • 利用には13歳以上であることが必須。
  • 18歳未満は保護者の同意が必要。
  • 無償プランでの複数アカウント作成は禁止。

ファイル保存と公開範囲の制限

  • アカウントがアクティブである限り、生成楽曲は無期限保存。
  • Link Onlyで共有された曲もURLを知っていれば誰でも閲覧・再利用可能。
  • Remix許可を出した楽曲は他ユーザーの再編集対象となる。

著作権保護の限界

  • 米国著作権庁では、AI主導で生成された楽曲の著作権登録が拒否される例が多数。
  • 自作の歌詞・手動入力によるスタイル指定は保護対象となる可能性あり。
  • 商標登録・契約による補強が重要。

公式リンク一覧

まとめ:Sunoは何がすごい?

  • テキストだけで楽曲を生成できる世界最高峰のAI音楽ツール
  • 歌詞・スタイル・構成・ボーカルすべてを一括で制御可能
  • 商用展開にも対応したプラン設計と柔軟な著作権方針
  • 日々進化し続ける生成技術(v4.5以降では音質も大幅向上)

今後はさらなる「長尺構成」「複数ボーカル」「和音解析」などの機能追加も予定されています。個人でも商用でも、音楽生成の最前線に触れられるツールとして、Sunoは間違いなく現時点での決定版です。

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