今回はABS関数を解説します。
絶対値を算出してくれます。
使いどころがわかりにくいですが、”伸び率”を計算したい時に便利な関数です。
目次
ABS関数とは絶対値を返す
ABS関数は絶対値を算出する関数です。
絶対値とは0からの距離を表す値です。
簡単に言えば全部+になるってこと
ABS(5)
ABS(-5)
上記の場合どちらも5になります。
絶対値は0からの”距離”なのでマイナスになることがありません。
5メートル戻ることを-5メートル進んだとは言いませんよね。
使い方は()に数値を入れるだけ
ABS(数値)
使い方は()の中に数値を入れるだけです。
伸び率の計算に必要
例えば1月の利益が100万の赤字で、2月の利益が50万の黒字だったとします。
この時、単純に伸び率を計算しようとすると
公式
(比較月値-基準月値)/基準月値
↓
(50万-(-100万))/-100万
=-150%
このように伸び率がマイナスとなってしまいます。
利益が増えているのにマイナス成長となるのはおかしいですよね。
考えようによっては損失削減率とも取れますが、それだと計算に一貫性がありません。
赤字から黒字への伸び率(成長率)は本来計算できない
上記のように、基本的には赤字から黒字への伸び率(成長率)は計算できません。
企業の出す決算報告書でも―で表記され、計算不能とされています。
絶対値を使うことで計算できる
決算に使わないとはいえ、どれくらい成長できているかは赤字であろうと必要な情報です。
最初に書いた通り距離と考えて計算することで解決できます。
(比較月値-基準月値)/|基準月値|
※|基準月値|の縦線は絶対値を示す不等号です。
(50万-(-100万))/|-100万|
=150%
簡易計算でも使われている
Tableauの簡易計算にある前年比成長率を見てみましょう。
(ZN(SUM([利益])) - LOOKUP(ZN(SUM([利益])), -1)) / ABS(LOOKUP(ZN(SUM([利益])), -1))
ややこしいですが、やっていることは一緒ですね。
分母に絶対値を持ってきて+にしているわけです。
おわり
お疲れ様です。
もっと良い使い方、おかしい点、アドバイスなどあれば気軽にコメントください!
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