TableauのDATEPART
関数は、日付や日時から特定の単位(年・月・日・時間など)だけを抽出できる非常に便利な関数です。この記事では、基本構文から使える単位一覧、活用例まで丁寧に解説します。
目次
DATEPART関数とは?
DATEPART
関数には主に次の2つの機能があります:
- 指定した日時単位(year, month, dayなど)を判定
- 指定日付からその単位の数値を抽出する
たとえば、日付データから「月だけ」「曜日だけ」「時間だけ」を取り出してグラフを描きたいときに活躍します。
日付だけでなく日時(時間・分・秒)にも対応
TableauではDATEPART("hour", NOW())
のように、時刻データの抽出にも使えます。
DATEPART関数の構文
DATEPART("単位", [日付フィールド])
- 第1引数:文字列で抽出したい日時単位を指定(例:”month”)
- 第2引数:対象となる日付・日時フィールドを指定
使用例
DATEPART("hour", NOW()) // 現在時刻の「時」を返す
DATEPART("day", TODAY()) // 今日の日付の「日」を返す
DATEPARTで使える単位一覧
単位 | 意味・例 |
---|---|
year | 年(2023など) |
quarter | 四半期(1〜4) ※4月起点で割ると Q1=4-6, Q2=7-9 等 |
month | 月(1〜12) |
dayofyear | 年初から何日目か(例:1月2日 → 2) |
day | 日(1〜31) |
weekday | 曜日(1=日曜、7=土曜) |
week | 年間の週番号(1〜52) |
hour | 時(0〜23) |
minute | 分(0〜59) |
second | 秒(0〜59) |
dayofyear
は何ができる?
DATEPART("dayofyear", TODAY())
→ 今日が「今年に入って何日目か」を取得可能。季節変化や経過日数の分析に使えます。
よくある用途・活用例
1. 月別や曜日別での集計ビューを作る
DATEPART("month", [注文日])
→ 月単位の棒グラフや折れ線グラフで使える(例:Tableau 月別集計、Tableau 日付抽出)
2. 時間帯別のトラフィック分析(例:アクセスログ)
DATEPART("hour", [ログ時刻])
→ 何時台にアクセスが多いかを可視化(例:Tableau 時刻のみ抽出、Tableau 時間帯別分析)
3. 曜日別の売上比較
DATEPART("weekday", [売上日])
→ 曜日を横軸にした比較グラフが作れる(例:Tableau 曜日別分析)
4. 年初からの経過日数に応じた分析(シーズナル性など)
DATEPART("dayofyear", [日付])
→ 季節要因の可視化や累積型グラフに使える
5. 週番号を使った週次レポート作成
DATEPART("week", [注文日])
→ 週単位での売上推移やキャンペーン効果分析に活用可(例:Tableau 週番号分析)
✅ 実務TIPS:年を跨ぐ場合、週番号が0や53などで始まることがあるので、年+週番号で並び替えると整合性が保てます。
6. 年月のみの抽出でシンプルな軸に
DATEPART("year", [注文日]) * 100 + DATEPART("month", [注文日])
→ 202401
のような形式でTableau 年月のみ抽出が可能です。
注意点まとめ
weekday
は1(日曜)〜7(土曜)の数値で返ります。曜日名を得たいときはDATENAME
関数を使いましょう。DATEPART
の戻り値は数値型です。日付としての並び順やソートには適していますが、ラベル表記としては不向きです。- フィルターや計算フィールドと組み合わせることで、条件抽出・分類・カスタム集計が柔軟に可能です。
まとめ
特徴 | 説明 |
---|---|
抽出対象 | 日付や時刻フィールド |
抽出内容 | 年・月・日・時間などの特定単位を数値で抽出 |
代表的な用途 | 月別分析、曜日別比較、時間帯分析、週番号分析 |
他関数との併用 | DATENAME やDATETRUNC との組み合わせが有効 |
DATEPART
関数は、Tableauで日付情報をロジカルに扱いたい場面で必須の関数です。
Tableau 日付関数の中でも特に実務に直結するユースケースが多く、ビジュアライズにも欠かせません。
「データのいつ?」を見える化したいなら、まずはDATEPARTから。
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